コイン探求の旅、今回ご紹介するコインは『グジャラート・スルターン朝 1/2ファルス銅貨』です。
発行国 | グジャラート・スルターン朝(インド) |
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材質 | カッパー |
品位 | ? |
発行年 | 1458~1511年 |
発行枚数 | ? |
鑑定会社 | 未鑑定 |
グレード | AG~G相当 |
サイズ |
このコイン、意図的なのか鋳造技術の低さによるものなのか分かりませんが、とにかく厚みが凄いです(^^;
このコインは、表面にはグジャラート語で「ナーシルッディーン」と刻まれているものと思われます。他にもヒジュラ暦の年号が刻まれている可能性がありますが、よく分かりませんでした。裏面にはやはりグジャラート語で「マフムード シャー Ⅰ」と刻まれているものと思われます。
このコインは、インド西部に領土を持っていたグジャラート・スルターン朝の第6代君主であるナーシルッディーン・マフムード・シャー1世の治世において発行されたコインです。ナーシルッディーン・マフムード・シャー1世の在位期間は、1458~1511年のおよそ53年間でした。
マフムード・シャー1世は、グジャラート・スルターン朝の首都アフマダーバードを建設し、周辺の王朝と争って領土を拡大するなど、国王として優れた手腕を発揮した第2代の王アフマド・シャー1世の孫にあたり、彼自身もまた名君として有名でした。彼の統治下で商業と貿易は大いに発展し、チャーンパーネール、パーヴァーガド、ジュナーガドを征服してグジャラート・スルターン朝最大の版図を築き上げました。グジャラート・スルターン朝は、彼の治世において最盛期を迎えました。
しかし、1498年にポルトガルのバスコ・ダ・ガマがカリカットに来航し、それ以降ポルトガルの進出が顕著になると、交易の利権をめぐって衝突を繰り返すようになりました。1509年には、エジプトのマムルーク朝およびインド諸侯の連合艦隊とポルトガル海軍がディーウ沖で激突しました。連合艦隊は数的に優位でしたが、最新式装備を持ったポルトガル海軍の奇襲攻撃により連合艦隊は敗北、ポルトガルはインド洋の支配権を獲得することとなりました。
マフムード・シャー1世は、1511年11月23日に亡くなりました。王位は、その息子のムザッファル・シャー2世が継承しました。グジャラート・スルターン朝は、それ以降もバハードゥル・シャーといった名君が王位に就き、1531年に隣国のマールワー・スルターン朝を滅ぼすなど繁栄を続けます。しかし、バハードゥル・シャーの死後急速に衰退し、1573年にムガール帝国の攻撃を受けて首都アフマダーバードが陥落、グジャラート・スルターン朝は滅亡しました。
このコインの鑑定枚数は、PCGS、NGCともに見つけることができませんでした。フリマサイトで探せば容易に見つけることができますので、希少性はほとんどないと思います。
今回の旅は、ここまでにしたいと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました🙇♂️
探求の旅は、まだまだ続きます🐪🌙